スタンダード・モデルにプロミュージシャンからの要望やビルダーの感性を反映させ、“Standard + more”をコンセプトに製作される「Psychederhythm(サイケデリズム)」。本機は1976年から1982年までの短期間にフェンダー社が製造を手掛けた“Starcaster  (スターキャスター)”にインスパイアを受けて製作されたセミホロウモデルです。

センターブロックを備えたアルダーボディ、ボルトオンのメイプル・ネック、ローズウッド指板を基本に、Standard-T、Psychomasterと同じく、ロングスケール(25.5インチ)、300Rの指板ラディアス、特注のGOTOH製サイドホール・ペグを採用。ブリッジは、Rhythmcaster (リズムキャスター)用にカスタマイズが施されたプレートにブラスサドルをインストール。ボディ裏には、容易にアッセンブリー修理が行えるようバックキャビティを確保。ハコモノの煩わしさを解消したメンテナンス性に優れた仕様となっております。

ピックアップは、サイケデリズムが長年に渡って採用を続ける Porter Pickups USAの“A90”を搭載。ハイゲインでも濁りのない明瞭なトーンを持ち味とし、ボリュームを絞れば程よく歪んだ軽快なクランチも出力可能。ビルダーの感性で厳選した国内外の拘りパーツを組み込んだテレキャスタータイプ、ジャズマスタータイプを得意とする同社ですが、ホロウボディでもサイケの得意とする「コード感を損なわないヌケの良さ」をしっかりと体現しています。コントロールも 2Volume、2Tone になっていますので、フロントとリアでサウンド・キャラクターの使い分けもしやすいかと思います。

市場で見かけることが少ないカラーリングも特筆。本個体はトップの中心部をシースルー・グリーン、外周を濃いめのメタリック・グリーンでバーストさせ、バインディングを境にサイドとバックをシースルー・レッドでフィニッシュ。ピックガードにベッコウ柄を合わせた個性的な1本です。